愛犬の問題行動の予防と対処その3「ストレスマネジメント」




問題行動

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愛犬の問題行動の予防と対処法について、3回に渡ってお話しています。

 

 

まったり犬育では、愛犬に何かしらの問題行動が見られる場合、
犬に苦痛やストレスをかけず、逆にストレスを減らすことで
問題行動を軽減していくやり方をしています。

 

基本的な対処法は以下の3つです。

 

  1. 生活環境の改善
  2. 飼い主の接し方の改善
  3. ストレスマネジメント

 

3回目、最終回の今回は、ストレスマネジメントについてお話します。

 

問題行動の予防や対処にはストレスマネジメントが必要不可欠です。

 

別ブログでは何度もお話していたことなので、
読んで下さっていた方は「何を今更」と思われたかもしれませんが、
復習を兼ねて読んでみて下さい。

 

瀧沢かいるー
瀧沢かいるー

これは問題行動の予防にもなるので、
今のところ困ってはいないという飼い主さん、
これから犬をお迎えする予定のある飼い主さんもぜひ読んでみて下さい!

 

 

ストレスマネジメントのポイントは?

犬の問題行動の主な原因は、恐怖や不安、
それによるストレスです。

 

犬のストレスがどんなものかというと、
問題行動の予防と対処その1とその2でお話した
「生活環境」と「飼い主の接し方」もストレスの大きな原因になります。

 

 

瀧沢かいるー
瀧沢かいるー

生活環境を整えて、接し方を改めたら、
次はそれまで溜まったストレスを解消してあげなければなりません。

 

よくあるのが、せっかくストレスマネジメントでストレスを解消・軽減したのに、
新たなストレスをかけてしまったせいで問題行動が悪化し、
それをまた改善するといういたちごっこになってしまうケースです。

 

それではストレスマネジメントの意味がありません。

 

具体的にどのようなことに気をつければいいのかお話します。

 

また、ストレスマネジメントは、すでに問題行動がある場合だけでなく、
問題行動の予防としても重要です。

 

 

性ホルモンによるストレス解消

健康で手術が可能な犬の場合、
わたしは必ず不妊・去勢手術をするようおすすめしています。

 

瀧沢かいるー
瀧沢かいるー

これは、時々誤解される方がいますが、
手術すれば問題行動がなおるからではありません。

 

手術をしないと、雌犬は発情のたびにストレスがかかりますし、
雄犬は発情した雌が近くにいることでストレスになります。

 

 

発情した雌のにおいというのはかなり広範囲まで届き、
それを嗅ぎながらお預けを食らう雄犬の心情は、
人間の男性がドストライク好みの美女の裸を前にして
永遠とお預けを食らっている状態だと学生時代の講師(男)は説明していました。

 

イマイチ、ピンときませんが・・・

瀧沢かいるー
瀧沢かいるー

女性は仕方ないですね。

 

その上、乳腺腫瘍や子宮蓄膿症、肛門周囲腺腫などにもなりやすくなります。

 

 

発情期には雄も雌も脱走しやすくなりますし、
そこで万が一交尾してしまえば、ただでさえ過剰な犬の数をさらに増やし、
結果、殺処分数を増やしてしまうことになります。

 

出来るだけ自然な状態でいさせてあげたいって思うんですけど。

瀧沢かいるー
瀧沢かいるー

犬にとって自然な状態っていうのは、雌犬は発情したら交尾して妊娠・出産し、
雄は発情した雌がそばにいたら交尾するっていうのが自然な状態です。

発情しても交尾出来ないっていうのは犬にとって自然な状態じゃないってことですね。

瀧沢かいるー
瀧沢かいるー

そうですね。
かえってストレスをかけることになります。

 

発情の時だけ攻撃性が強くなるという雌犬は多いですし、
発情した雌を前にすると興奮して飼い主の言うことを聞かなくなるという雄も多いです。

 

道の反対側を発情期の雌が歩いていて、
飼い主の手を振り切って走り出した雄が車にひかれて亡くなったという話もあります。

 

 

自分の愛犬の健康のためにも、望まれない命を増やさないためにも、
健康や性格に問題がないのならば不妊・去勢手術は受けさせてあげましょう。

 

 

まったり散歩によるストレス解消

そして何より、ストレスマネジメントに欠かせないのが散歩です。

 

でも、やり方を間違えるとかえってストレスのもとになってしまいます。

 

以下の点に注意してまったり散歩を心がけましょう。

 

散歩=運動ではない

散歩の時は、犬につられて速足になったり、
一緒に走ったりしないよう、常に自分自身が一定の速度でゆっくり歩くようにしましょう。
(もちろん、臭い嗅ぎの時は止まって待ってあげます)

 

問題行動がある犬には運動させてストレス発散させてあげなければいけない
と思っている方は多いですが、犬にとっての運動は自由度の高い散歩だけで十分です。

 

あえて人間が「さあ走れ」と煽って走らせる必要はありません。

 

犬は走りたければ自分で走るだろうし、
走りたくなければその辺を冒険してにおい嗅ぎしているでしょう。

 

 

若い犬や活動性の高い犬は、
広い庭や貸し切りのドッグランなどでリードを外して自由にさせてあげますが、
その際に人間が走らせるのではなく、自分で走ったり歩いたり好きにさせてあげましょう。

 

瀧沢かいるー
瀧沢かいるー

のんちゃんもるーこも、よく山に行く時はリードを外しますが、
走ることはほとんどありません。

 

ディスクやボール投げ、アジリティなどのドッグスポーツは、
犬にとってのストレスの原因になるのでやっているという場合はすぐにやめるようお願いしています。

 

ストレスレベルが高い犬にさらにストレスをかけないのはもちろんですが、
今現在のストレスを下げなければいけないのです。

 

その点で、ドッグスポーツというのは百害あって一利なしです。

 

ドッグスポーツをやっている犬は総じてストレスレベルが高く、
アジリティの競技会で飼い主がスタートの合図を出した途端、
噛みついたりその場で吐いたりという子を何度も見て来ました。

 

愛犬のストレス解消のためにドッグスポーツをやるという人もいますが、
それよりは同じ時間、まったり散歩をしたほうがよほど効果的です。

 

ハーネスとロングリードを使う

まったり散歩では、首輪やハーフチェーン、
チョークチェーンではなく、ハーネスを使います。

 

瀧沢かいるー
瀧沢かいるー

体にかかる圧を分散させるような、
なおかつ脇が擦れずに、首のそばにベルトが来ないもの、
金具が犬に直接当たらないものを選びましょう。

 

それから、3mから8mのロングリードを使います。

 

散歩は「行進」ではないので、
人間のそばにピタッとつけさせて歩く必要はありません。

 

犬が前を歩いても、後ろを歩いても、
横を歩いても、リードの範囲内であればどこを歩いてもいいんです。

 

 

リードはこまめに手元で長さ調整をします。

 

伸ばしすぎて犬の足に絡んだり、体に当たったり、
短すぎてピンッと張ったりしないように注意しましょう。

 

瀧沢かいるー
瀧沢かいるー

リードの長さ調整は両手でするので、
両手が空くように散歩バッグは手提げタイプよりも、
肩掛けやリュック、ウエストポーチタイプのものがおすすめです。

 

ハーネスを嫌がる場合には、嫌がったらつけるのをすぐにやめて、
少し時間をおいてから再挑戦するなど、少しずつ慣れさせていきましょう。

 

散歩は1頭ずつ

犬の散歩は基本、1頭ずつです。

 

2頭や3頭連れて、長いリードで歩くのはほとんど不可能なので、
散歩は1頭ずつ行きましょう。

 

人間が2人以上いればそれぞれがリードを持って2頭一緒に行くこともできますが、
同居犬でも犬によって行きたい方向やにおい嗅ぎをしたい場所が違います。

 

瀧沢かいるー
瀧沢かいるー

犬のペースに合わせることが基本のまったり散歩では、
複数の犬と飼い主で一緒にお散歩っていうのはおすすめしてません。

 

 

仲良しの飼い主さん同士が集まって一緒にお散歩する、
お散歩会的なのも、やっているという方にはやめてもらうようにしています。

 

もしお喋りしたのであれば、犬は抜きで、
飼い主さんだけで会うようにしましょう。

 

 

多頭飼いをしたら1頭ずつ散歩に行く時間がなくなったって人もいますけど。

瀧沢かいるー
瀧沢かいるー

1頭ずつ散歩に行ける時間がなくなるのであれば、
多頭飼いなんてしちゃダメです。

 

リードの固定の仕方に注意

犬がぐいぐいリードを引っ張る場合は、
ガツンと衝撃がかからないよう注意しながら
リードをこまめに固定して歩きます。

 

リードを固定するたびに犬が舌をペロッと出したり、
こちらを振り向いたり、体をブルブルさせていたら、
衝撃がかかって不快だということです。

 

犬がカーミングシグナルを出さないよう、
多少リードが滑ってもいいので、
リードを前に送り出すように流しながら固定しましょう。

 

一気に力を込めてギュッと固定するのではなく、
リードを流しつつゆっくり力を込めて固定します。

 

 

そうやってこまめにリードを止めながら歩いていると、
だんだん引っ張りがなくなってきます。

 

瀧沢かいるー
瀧沢かいるー

もし、散歩の終わりまでに変化が見られなかったら、
それは犬につられて人間が早く歩きすぎているか、
上手く固定が出来ていないということです。

 

大型犬だと犬が走り出した時に引きずられて
一緒に走ってしまう飼い主さんが多いので、
しっかり固定しようとするあまりガツンと
衝撃をかけてしまうことがあります。

 

そういう時は、しっかり腰を落として、
リードの先端を持った手を背後に回して固定し、
もう片方の手でリードを流しながらゆっくり固定しましょう。

 

 

はじめは上手くできないことも多いでしょうが、
まずはゆっくり歩くところから始めてみて下さい。

 

散歩場所も重要

まったり散歩には場所も重要になってきます。

 

車通りや人通りが多かったり、犬がたくさん通る場所は、
犬も興奮するのでおすすめしません。

 

散歩はなるべく静かな場所にしましょう。

 

ストレスレベルが高くて、車や人、犬に反応する子は特にです。

 

 

コンクリートえ固められた都市部の住宅密集地のようなところは、
犬も人間も散歩していて楽しくないし、リラックス出来ません。

 

土や草木など自然があって、広くて静かで、
人も犬も車もあまり来ないような
落ち着いた場所を散歩しましょう。

 

そういう場所が近くにない場合はどうすればいいですか?

瀧沢かいるー
瀧沢かいるー

そうですね~そもそもそんな場所は、
犬を飼うのには適してないです。

 

本当に犬のためを思うのであれば、引っ越しをおすすめします。

 

とはいえ、現実的にすぐに引っ越すのは不可能でしょうから、
車や自転車などに乗せて広い場所まで連れていき、
そこで散歩させてあげて下さい。

 

 

公園まで交通量が多い道を歩かなければいけないという場合も、
公園まで車や自転車、抱っこで連れていって、
そこから散歩をスタートするようにしましょう。

 

「やってはいけないこと」はひとまず忘れる

散歩中はリラックスしてまったり歩くことだけを考えて、
「ああしてはいけない」「これはやっちゃダメ」ということはひとまず忘れましょう。

 

 

他の犬が苦手だという犬なら近づかないようにだけ考えて、
愛犬が緊張したり吠えたりしない距離を保つようにします。

 

そのためにも、ニアミスしない場所を散歩場所にしましょう。

 

 

食糞や拾い食いを気にする方もいますが、
これは犬の習性です。

 

やたら食べるとか、それを探してばかりいるとか、
食べられないものまで食べてしまうというのはストレス行動なので、
やめさせることに気を取られて飼い主さんが緊張していると、
犬も緊張してますます拾い食いがひどくなります。

 

そういう場合には、危険物が落ちていない、
拾い食いの対象が少ない場所を選び、
自分が先に発見した時にはリードを固定することで対処し、
間に合わなかったら諦めるというくらいの気持ちで
あまりカリカリせずにいきましょう。

 

 

ストレスが減ってくれば解決することなので、
まずはストレスマネジメントに専念しましょう。

 

 

なお、食べてもいいものを拾い食いするというのは
別にやめさせる必要がないことです。

 

まだ食べられるリンゴや柿を見つけて食べるというのは、
犬の散歩の小さな楽しみですよね。

瀧沢かいるー
瀧沢かいるー

のんちゃんもるーこも、よく畑でリンゴ見つけては
嬉しそうに食べてます。

 

トレーニングはやらない

散歩はリラックスするために行うものなので、
「トレーニング」的なことは一切やらないようにしましょう。

 

散歩コース途中の公園や河原でトレーニングしてから帰る
という飼い主さんをよく見ますが、おすすめはしません。

 

臭い嗅ぎをしている犬をわざと呼んで反応を確かめたり、
意地悪みたいなことをするのもよくないです。

 

瀧沢かいるー
瀧沢かいるー

何かに集中しているのをいつも呼びつけられると、
犬は飼い主に呼ばれるのがだんだん嫌になってしまって、
呼ばれても無視するようになってしまいます。

そうなると、本当に来て欲しいときに来てくれなくなるんですね。

 

一緒にゆっくり歩くことで犬は飼い主を自然と意識し、
わざわざ呼ばなくても離れすぎたなと思ったら自分から距離を詰めるし、
臭い嗅ぎをしていても少し待ってあげれば自分から戻って来るんです。

 

まったり散歩で犬を呼ぶってことはほとんどありません。

 

 

それから、おやつも使いません。

 

苦手なものとすれ違う時などもおやつは使わずに、
人間が間に入ってガードして犬を安心させてあげます。

 

また、見ただけでパニックになるほど苦手なものには近づかず、
回避することを優先しましょう。

 

 

回避を繰り返して、ストレスレベルが下がって来ると、
案外平気になっているというのはよくあります。

 

 

おやつを出すのは、犬と一緒に公園のベンチになんかでくつろいでいる時にして、
犬と一緒に食べるようにしましょう。

 

 

落ち着いた穏やかな生活を提供する

以上、3回に渡って「犬の問題行動の予防と対処」についてお話してきました。

 

  1. 生活環境の改善
  2. 飼い主の接し方の改善
  3. ストレスマネジメント

 

生活環境を整え、飼い主さん自身の接し方を改め、
まったり散歩を中心にストレスマネジメント
ストレスの軽減・解消をはかりましょう。

 

 

個体や問題行動の症状、重症度によって
かかる時間は違いますが、
毎日やるべきことを淡々とやっていれば解決に向かいます。

 

そして何より、犬には少しでも、
落ち着いた穏やかな生活を提供しましょう。

 

犬はいつだって元気に走り回ってボールを追いかけるものだと思い込んでいたり、
構ってあげないと可哀そうだと思っている人がいますが、
そういう思い込みがかえって犬にストレスを与え問題行動を引き起こす原因になります。

 

それよりも、留守番時間を減らして不安をなくし、
毎日規則正しい落ち着いた生活をさせてあげましょう。

 

 

ストレスのない犬というのは1日20時間以上寝るんだそうです。

 

落ち着いて寝ていれば室内で興奮して暴れ回ったり、
物を破壊したりしないので、一緒に暮らす上で楽になります。

 

瀧沢かいるー
瀧沢かいるー

愛犬の問題行動にお悩みの飼い主さん、
まずは犬にとってストレスのない生活を目指しましょう!!

 

参考までに「犬にとって最もストレスのない生活」の例をご紹介します。

 

  • 留守番時間は6時間以内
  • 散歩時間は2時間以内(コースは毎回同じ・回数は2回)
  • 睡眠時間は20時間以上
  • 遊びよりも落ち着いてスキンシップ

 

瀧沢かいるー
瀧沢かいるー

ドイツでの調査をもとにしたデータです。

さすがドイツ、世界一犬が幸せな国ですね。

 

少しでもこの生活に近づけられるよう、
何が出来るか考え、出来ることは工夫して、
何でもやってあげることが重要ですよ。

 

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